書籍では、紙面の都合もあってEclipseを使ったビルド環境の構築について触れていません。 以下にEclipseを使ったビルド環境構築について示しますので参考にして頂ければと思います。
今回はLunaと呼ばれるバージョンをインストールしました。 このバージョンに対するプラグインのリポジトリはhttp://download.eclipse.org/releases/luna/を指定します。 Work with:の項目にURLを入力してEnterキーを押すとリポジトリの探索を開始します。 探索中はPending...と表示され少し時間がかかりますが、探索が完了した時点でインストール可能なパッケージが表示されます。
GDBを使ったハードウェアのデバッグを可能にするパッケージを導入しましょう。 「C/C++ GDB Hardware Debugging」をクリックし、Nextボタンを押して操作を進めます。 途中でライセンスのレビュー画面が表示されますので、「I accept the terms of the license agreement」を選択して、更にNextボタンを押して操作を進めて下さい。
Eclipseの再起動を促されますのでYesボタンを押して再起動して下さい。 次にBlackfin用のプラグインを導入します。 先ほどと同様に「Install New Software...」を選択します。 https://sourceforge.net/projects/adi-toolchain/files/eclipse/update_site/を指定します。 「Blackfin Debug」と「Blackfin GNU Toolchain」をクリックし、Nextボタンを押して操作を進めます。 途中でライセンスのレビュー画面が表示されますので、「I accept the terms of the license agreement」を選択して、更にNextボタンを押して操作を進めて下さい。 署名がされていない旨の警告が出ます。OKボタンを押して操作を継続します。bfin-elf-ldr -T BF592 -c ${BuildArtifactFileBaseName}.ldr ${BuildArtifactFileName} --bmode spi
この記述に含まれる${BuildArtifactFileName}はビルド成果物のファイル名、${BuildArtifactFileBaseName}はビルド成果物のファイル名から拡張子を取り除いたもので、これらはEclipse側で用意されている変数ですのでユーザーが改めて設定する必要はありません。
上記でプロジェクトに対する設定は完了です。
13:30:40 **** Build of configuration Debug for project led_blink ****
make all
'Building file: ../main.c'
'Invoking: Blackfin ELF C Compiler'
bfin-elf-gcc -O0 -g3 -Wall -c -fmessage-length=0 -mcpu=bf592-any -MMD -MP -MF"main.d" -MT"main.d" -o "main.o" "../main.c"
'Finished building: ../main.c'
' '
'Building target: led_blink'
'Invoking: Blackfin ELF C Linker'
bfin-elf-gcc -mcpu=bf592-any -o "led_blink" ./main.o
'Finished building target: led_blink'
' '
make --no-print-directory post-build
bfin-elf-ldr -T BF592 -c led_blink.ldr led_blink --bmode spi
Creating LDR led_blink.ldr ...
Adding DXE 'led_blink' ... [jump block to 0xFFA00000] [ELF block: 1136 @ 0xFF800000] [ELF block: 1788 @ 0xFFA00000] OK!
Done!
' '